牛乳は1日に最高どれだけ飲んでもよいでしょうか ?

牛乳をどれだけ飲んでもよいかというよりも、どれだけ飲むのがよいかを、まず考 えてみましょう。それは、
カルシウムの所要量と牛乳中に含まれているカルシウム量との関係で決まります。
牛乳100mlにはカルシウムが約100mg含まれています。
幼児は1日に400mgのカルシウムをとる必要がありますが、これは牛400ml(2本)を飲め ばカバーできます。
成人は1日に600mlカルシウムが必要なので、牛乳600ml(3本)を飲めばカバーできます 。

しかし、私たちは牛乳以外の食品からもカルシウムをとっていますから 、所要量のすべてを牛乳からとる必要はありません。
主な補給源という点からみると、牛乳は1日に1〜2本(200〜400ml)飲むのが望まし いと思われます。
牛乳に関しては、これ以上飲んではいけないという制限はありません。

特に、成長期の子供なら、飲みたいだけ飲んでも心配ありません。
この時期は良質たん白質やビタミンB2、カルシウムなどが、いくらでも必要だからで す。ただし、
牛乳は飲みやすい食品であるために、幼児の場合は、牛乳ばかり飲んでおなかを満た してしまうのは問題です。
牛乳はビタミンCと鉄の含量が少ないので、他の食品もとらないと、栄養が偏ってしま います。これが原因の鉄欠乏による貧血の例も報告されています。

米国小児科学会は、このような点を考慮して、幼児に限っては牛乳飲用量を1日700ml までにするという勧告を出しています。