牛乳のカルシウムが吸収されやすいのは、なぜですか ?

牛乳のカルシウムは?
 カルシウムを含む食品の中でも牛乳中のカルシウムは量が多いと言うだけではなく、吸収され易いかたちで含まれているということです。
吸収率は野菜で約20%、魚が約35%、牛乳は55%とかなり高率になっています。

これは、牛乳中に含まれている乳糖がカルシウムの吸収を促進するためです。
牛乳中にカルシウムと結合している蛋白質(カゼイン)が消化管内で分解して、リンを含んだ蛋白分解物(ペプチド)ができ腸管内のカルシウムの溶解度を高め吸収性を高率にするという最近の研究結果もあります。
そして牛乳のカルシウムとリンの比率がほぼ1対1になっていますが、これも吸収率のよい事の要因になっています。これは栄養学的にみて重要な意味をもち、バランスのよい理想的な食品になっています。

カルシウムを含む食品は多くありますが、吸収率と1回に食べる量からみてみると、吸収率のよいことは勿論ですが、「普通の牛乳・脂肪3.5%(200ml)」には、1本で成人一日所要量(600r)の約3分1の206rもカルシウムを含んでいます。他の食品と比較して、一回に摂取する量から比較すると、カルシウム含量が多く、しかも吸収率が高く、そして手軽に飲める牛乳はカルシウム源として理想的な食品です。