不眠症に牛乳がいいって本当?

___『眠れない』といわゆる『不眠』には二つのタイプがあり、床についてもなかなか寝つけない『入眠困難タイプ』と、 寝ついても熟睡できず、夜中に何度も目が覚める、眠った気がしない『中途覚醒タイプ』があると言われています。

___こうした不眠には、ストレスや過労がかかわってきますが、カルシウム不足も大きく影響しているのです。

___睡眠については、フランスの学者ジュベー氏と徳島大学名誉教授・松本淳治先生が権威ですが、脳の中にそれぞれのタイプ別に必要な物質があると言われています。

___入眠に作用すると言われる【セロトニン】と言う物質は、牛乳の【カゼインタンパク】を構成しているアミノ酸の一つ、【トリプトファン】を原料として脳の中で作り出されます。

___この【セロトニン】は、副交感神経系に作用する物質で、交感神経によって支配されていた体の興奮や覚醒活動を抑え、眠りに導くのです。
___事実、アメリカでは、【トリプトファン】により入眠を早めることが出来たと言う報告があります。

___また、松本淳治先生によると、不眠愁訴の相談者のほとんどは牛乳嫌いで、特に『中途覚醒タイプ』では100%近くが牛乳を全く飲まないということから睡眠を持続させるためには【セロトニン】が必要であると言われています。

___不眠の中の『中途覚醒タイプ』の方は、牛乳・乳製品など、【トリプトファン】の豊富な食品を摂ることが大切でしょう。

___また、牛乳中のカルシウムが入眠促進の効果があると言われています。

___カルシウムは体内で神経の伝達に関係し、神経系の刺激伝達物質として脳や神経が円滑に働くように作用します。
___血中のカルシウム濃度が低下すると、神経が過敏になり、眠れなかったり、イライラしたり、落ち着きを無くすという事からです。

___カルシウムは起きている時に働く交感神経(自分の意志とは関係なく働く神経。)を休ませる働きをします。カルシウムによって腎臓の血液量が増加することによって、交感神経を休ませるように働くと考えられています。

___安眠熟睡のためには、一杯のお酒やビールも結構ですが、一杯のミルクの方が効果的と言えます。