Q1
牛乳は完全栄養食品だといわれていますが本当なのですか?

牛乳は完全栄養食品ではありませんが、栄養バランスに優れた食品です。

牛乳は鶏卵と同様に、たんぱく質、脂肪、糖質、各種ミネラルやビタミンを豊富に含んでいます。他の食品と比較して栄養バランスが非常に良く、また、たんぱく質の必須アミノ酸価が高いため、種々の食品やたんぱく質を栄養評価する際に基準として扱われ、昔から比喩的に”完全栄養食品”といわれ続けてきました。

牛乳で十分に充たされない栄養素は、ビタミンC、D、鉄分や食物繊維です。牛乳はあくまでもヒトにとって優れた食品のひとつです。いくら牛乳の栄養バランスが優れているからといって、牛乳ばかり摂取していると、健康を損ねてしまう可能性があります。1日30品目の食品を摂取するようにといわれており、できるだけバラエティに富んだ食生活を送ることが大切です。

母乳代替品として完全栄養食品を目指して開発されたのが、
乳児用調製乳です。

厳密にいうと完全栄養食品というものは存在しません。完全栄養食品を目指した最たるものが、乳児用調製乳です。動物界にあっては、何らかの理由で母親から母乳を与えられない仔獣には厳しい運命が待っています。しかしヒトには知恵がありました。母乳を与えられない乳児に対し、母乳代替品として牛乳をベースにし、乳児に必要な栄養素を加えて乳児用調製乳を開発しました。その結果、今日では安心して人口栄養を行うことができます。