Q27
牛乳の感染防御機能ってなんですか?

牛乳の成分にも母乳と同様な<BR>感染防御機能が存在することが明らかになってきました。

出産直後の乳児には感染防御機能や免疫機能が備わっていません。したがって母乳には栄養成分以外に、それらの機能が備わっていると考えられています。最近の研究で、牛乳の成分にも母乳と同様な感染防御機能が存在することが明らかになってきました。

免疫グロプリンやラクトフェリンは、ロタウイルスの感染による下痢を防止したり、サルモネラ菌や病原性大腸菌に対して、静菌活性や抗菌活性を示すことが知られています。オリゴ糖には感染を低減する働きのあることが報告されています。

牛乳中の生理活性物質が細菌やウイルスの侵入や増殖を阻止します。
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牛乳中のラクトフェリンは、コレラトキシンの卵巣細胞への結合や、インフルエンザウイルス感染による赤血球の凝集を抑制する働きを持っています。

また、牛乳に含まれている細胞の中で最も多いマクロファージは、細菌やカビなどの感染性微生物を細胞内に取り込み、分解することで、感染防御に寄与しています。

このほかに溶菌活性を発現するリゾチームや抗菌活性を発現するラクトペルオキシダ−ゼなどの酵素が牛乳中に存在しています。