Q46
骨粗鬆症を予防するためにはどんなことに気をつければよいのでしょうか?

成長期に十分なカルシウムを摂取して最大骨量を増やし、<BR>その後もカルシウムを意識的に摂取することが大切です。

骨粗鬆症は、老年期の女性に多い病気で、骨の量(骨量)が減少することによって起こります。女性の場合、70歳以上で10人に7人が骨粗鬆症であるといわれています。老年期に背中や腰が曲がるのは、老化によるものではなく、多くは骨粗鬆症によるものです。

図は日本人の加齢に伴う骨量の変化を 測定したものです。骨量が一生のうちで最大になる最大骨量(ピーク・ボーン・マス)に達するのは大体18歳頃で、その後40歳くらいまで高い骨量を維持するといわれています。40歳を過ぎても男性は骨量がそれほど減少しませんが、女性は徐々に低下し、閉経の5年間くらいの間に年間平均3%と、骨量が急激に減少します。その結果、閉経後、女性の骨粗鬆症の発症率が大幅に上昇します。

無理なダイエットは、カルシウム不足だけでなく
女性ホルモンのバランスを狂わせ、骨量の減少を促進させてしまいます。

骨粗鬆症を予防するためには、最大骨量をできるだけ多くすることと、その最大骨量をできるだけ維持することがポイントになります。最大骨量を多くするには、最大骨量に達する骨量の増加率の高い10歳代の成長期に、
@カルシウムを十分に摂取する。
A骨へのカルシウムの蓄積を促す運動をする。
Bカルシウムの吸収率を高めるビタミンD(食事以外に日光浴によっても体内でも合成)を摂取することが大切です。18歳以降は、カルシウムの摂取と運動によって、骨量は大きく増加することはありませんが、わずかながら骨量が増加するというデータがあります。注意しなくてはいけないのは、無理な食事制限によるダイエットです。カルシウム不足だけでなく女性ホルモンのバランスを狂わせ、骨量の減少を促進させてしまいます。

骨粗鬆症の予防のために必要なカルシウムを毎日摂取するには、牛乳はどの年齢層にとっても最適な食品といえます。