【18】牛乳のたんぱく質は、ヒトにとって異種たんぱく質となるのか・・・?

通常、全ての食物はヒトにとって異種たんぱく質です。
摂取した異種たんぱく質を消化によって自分のたんぱく質とすることが栄養代謝であり、まさに生命現象です。

”異種”たんぱく質に対抗する”同種”たんぱく質とは何だろうか・・・?
乳児にとって自分の母親の母乳中たんぱく質は同種たんぱく質です。もちろん乳児を含むヒトにとって牛乳は異種たんぱく質です。植物性たんぱく質は、動物性たんぱく質よりもさらに遠い異種となってしまいます。

『乳児に母乳を注射してもなんともないが、牛乳を注射すると死んでしまう』という報告については、いつ、いかなる場所で、どのように検証されたものか不明であるが、仮に牛乳を注射した乳児が死に至る事は、火を見るより明らかである。
むしろ、口から食品を摂ることと、血液を含む体液に直接投与することを同列に比較すること自体が、生物の栄養代謝機能を無視した重大な誤認である。

もし、同種たんぱく質でなければ食品として危険とするならば、タコは自分の足を食うというが、人間は人間を食う以外に食べるものがあるだろうか。

異種たんぱく質を消化して、自分の体に必要なたんぱく質を作ることが、栄養代謝であり、まさに生命現象である。牛乳は、紀元前数千年の昔から貴重な食糧として利用され、今日では世界中で最も多く消費される農畜産物の一つとなっているのです。