【3】牛乳を飲むと本当に骨が強くなるの・・・?

骨の主要構成成分はカルシウムとリンです。カルシウムの摂取量が増えると骨密度が高くなり、牛乳摂取量が増えると骨密度が高くなるという報告があります。また、若年期の乳・乳製品の摂取習慣が老人になった時の骨粗鬆症の危険を少なくするなど、牛乳の優れた効果が報告されています。

最近の各年代の女性を対象とした骨密度の測定から、骨密度の急上昇期は11〜15歳頃にあり、骨密度はおおよそ18歳でほぼ最大に達し、40歳位まで最大値が維持され、閉経後急激に低下します。男子の場合は女子より2〜3年遅れてピークに達します。

成長期は、適切な栄養と運動により将来に備えた強い骨つくりが効率よくできる時期です。この時期に蔓延している極端なダイエットは低骨密度につながります。

青年期は一生の内でも骨密度が高い時期ですが、喫煙、ストレス等は骨密度低下の危険因子ではないかと考えられています。

老年期に対してもカルシウム摂取、運動と骨密度とは正の相関が見られます。

また、日本人を対象に骨粗鬆症、大腿部頸部骨折(太股の骨の関節部分骨折で、老人の寝たきりになるきっかけになりやすい)およびコーレス骨折(転倒時に掌をついた時に起こる手首の骨折)の発生頻度を検討し、対照者つまり骨折しないひとは、牛乳・乳製品の摂取量が多いとの報告もあります。